連日新型コロナウイルスの話題は続きますが、幸い愛媛県ではしばらく目立った感染は発生しておりません。
このままの状態が続くのが理想ですが、これからの季節はインフルエンザも発生してきますので発熱患者さんにどのように対応するかが問題になっています。
当院は整形外科ですので、基本発熱外来は行いません。
ただ、多くの患者さんが出入りしますので、発熱患者さんが来院された場合、待合室での感染の広がりなどが気になります。
患者さんの中で発熱されている方を早期に把握するため、サーマルカメラを取り付けることにしました。
新型コロナウイルスの感染症が広がってから、様々な種類のサーマルカメラが販売されるようになりました。
いろいろ調べてみたのですが、まず、どれも高価です。
需要と供給のバランスの問題でしょうが、コロナ前に15万円程度であった商品が平気で35万円〜80万円程度で販売されています。
まあ、ある程度はしょうが無いですよね。
当院では、HIKVISIONのサーマルカメラ(DS-2TD1217B-6/PA)を導入することとしました。
購入方法によっていろいろ値段が変動しますが、最安値のアマゾンで購入(約34万円)。
同じカメラでも34万円〜84万円まで様々な値段がついてます。
このカメラはPCで制御しないといけないので、制御用のPCも購入。
空港などでは、同じカメラをノートPCで制御していました。
当院ではスペースの問題でノートPCが置けない(受付が狭い💦)ので、Mini PCを使うことにしました。
PCはLenovoのThinkCentre M75q-1 Tinyにしました。
CPUは AMD Ryzen5です。 同レベルの Core i5機種と比較して低価格であり、かつ小さく場所をとらないことが選択した理由です(メモリ8GB SSD256GBで¥55000)。
あと、メモリも簡単に交換でき、HDも 起動にSSDを使用。 ストレージ用にSSDやHDを後付出来るという親切設計。
まあ、とにかく小さいです。 家ではMac miniを愛用しているんですが、それよりも小さいと思います。 Macは自分でカスタマイズするのはなかなか勇気がいるので、簡単にメモリ増設やHD交換が出来るのは魅力ですね。 あと、価格も。 最近のMac miniは高価になりすぎた気がします。
PCとサーマルカメラはLANケーブルで接続。
問題は、PCでカメラのセッティングをするところでした。
IEのブラウザ上でまずはセッティング するのですが、認識されない。
ビューアーはダウンロードしてインストールすれば良いのですが、ビューアーはあくまでビューアーで、細かな設定は出来ません。
この辺りが面倒なところです。 カメラの細かな設定はIEから行う必要があります。
IEでカメラを認識させる方法や、細かな設定の方法はマニュアルが無いと難しいと思います。
もちろん、そんな親切なマニュアルは付属していません。
しばらく、途方に暮れましたが、、、、そこはネット社会。
ネットで探せば、日本語のマニュアルが見つかりました。
試行錯誤の上、なんとかセッティング完了!
受付に無事設置できました。
問題点は、スイッチを入れてから1時間ほどは温度が安定しないことぐらいでしょうか。
音声アラームもあるので、ずっと画面をみている必要は無いし、数人が来院しても同時に温度を測定してくれます。
精度も耐久性も今のところ不明ですが、HIKVISIONのカメラは防犯カメラなどでよく使用されており24時間365日動き続けてもそう簡単に壊れません。
数年は動作してくれることを期待しています。
それなりの価格はしますが、アラーム設定温度の調節や、認識距離の調節など、細かく設定変更出来るので現状で不満はありません。
完全に予防することは困難ですが、可能な範囲で感染症から来院者を守る工夫をしていきたいと思います。