2月6日に開院してからはや10日がたちました。
待ち時間の点など、より患者様の負担が少なくなるよう少しずついろいろな問題を解決しております。 リハビリ室においても気づいたことがあればその都度改善し、 患者様がより快適な時間を過ごせるようスタッフ一同努力してまいりますので、何かお気づきの点がありましたら遠慮なくおっしゃって下さい。

以前より鯛ラバに関する記載をシリーズで書いておりましたが、本日より当院のリハビリ機器の説明もシリーズで行って行きたいと思います。

先ずは、腰椎の牽引から。
腰の牽引をどのようなときに行うかですが、一般的には腰椎椎間板症における神経痛の緩和が目的かと思います。 脊椎は椎体(骨)と、その間の椎間板(軟骨)で構成されています。 物理的な圧力が上から加わると、当然骨は硬いですから変形せず、軟骨の部分で衝撃を吸収するようになります。 その軟骨が経年的な変化・繰り返しの物理的衝撃などにより損傷され、まるで饅頭がつぶれるかのようにつぶれたようになりもともとの形から逸脱して後方ないし側方にはみ出した状態を腰椎椎間板ヘルニアといいます。 
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牽引とは、このような状態を改善するために物理的につぶれている椎間板組織を引っ張ることで少しでも神経への圧迫を軽減することを目的として行います。
同時に周辺の組織を伸張させることで周囲筋の攣縮を緩和し、マッサージ効果もあると言われています。





photo_tc通常これまでは腰椎牽引というと このような寝て行うタイプのものが主流でした。
しかし、この寝るタイプの腰椎牽引は 、腰が曲がってきている人にはちょっとつらいという欠点も持っていました。
そのため当院では座って行う牽引を導入いたしました。

photo_st2lDSC_0070ミナト医科学スーパートラックという製品です。
一見すると椅子のようですが、動き始めると右のように徐々に寝ていき、腰を牽引してくれます。
下肢が挙上され、同時にふくらはぎもマッサージされますので下肢のむくみの改善にもなります。

ちなみに、100kg近い体重の藤波辰爾さんが乗っても大丈夫でしたから体重はあまり気にしなくても大丈夫ですよ。
 
ただ、牽引療法には実は問題点もあります。 牽引をおこなうことで症状の悪化が認められるケースがあるということです。 原因は、一つは強く引きすぎることです。 一般には牽引の強さは体重の1/3〜1/2と言われています。 ですが、私はこれは強すぎると思っています。 体重60kgの人で20Kg~30Kgはちょっと強すぎです。 私は1/5~1/4程度から開始した方が良いと思っています。 強く牽引をされていた方には物足りなく感じることと思いますが、物足りないぐらいがちょうどいいでしょう。 大切なことはストレスを感じないことです。 ちょっとでもストレスを感じると、牽引される力に対して体が防御的に反応し、筋肉を収縮させてしまいます。 そうなると牽引して周囲組織を伸張させるはずが逆効果になってしまう恐れがあります。
もう一つの原因は、神経への刺激です。 急性期の神経根症状がある方はどうしても神経が腫脹し過敏状態になっています。 そのとき牽引を行うとどうしても周辺組織に動きが生じるため、その物理的刺激により神経が痛みを感じてしまいます。 これに対する対策は特にないため、そのときは牽引をおこなってはいけません。
つまり、牽引における有害事象をすこしでもなくすためには、まず軽い牽引からはじめること。 少しでも違和感・痛みを感じたときは中止すること。 以上のことを守るようにして下さい。 そのため、申し訳ありませんが牽引の強さに関しては必ず私の診察にて決定させていただくようにさせていただいております。 

きちんとした適応で無理ない牽引を行えば特に問題はありませんので、興味のある方は是非相談して下さい。